ページ番号:258378
掲載日:2024年9月4日
ここから本文です。
知事
本日、私の方から何点か御報告させていただきたいと思います。まず、本日は、リニューアルオープンいたしました「バーチャル埼玉」の多彩なサービスについて御紹介させていただきたいと思います。このバーチャル埼玉ですが、昨年も御紹介させていただきましたが、11月に開設させていただいた県によるメタバース活用の第一歩であり、行政による常設の大型メタバース空間としては、全国初となるものでありました。昨年度は、本県の多彩な魅力をメタバース空間で御紹介する、これを目的とし、観光スポットの紹介であったり、あるいは「翔んで埼玉」とのコラボイベント等を実施し、4万1,000人以上の方々に、このメタバース空間を楽しんでいただきました。このたび、先ほど申し上げた魅力発信以外でも、メタバース空間での相談や、あるいは展示等、様々な異なるサービスを提供するため、機能を拡充してリニューアルオープンいたしました。(パネルを示しながら)こちらがメタバース空間全体の見取図でありますが、「エントランス」、あるいは「アリーナ」、「蔵造りブース」、そして「アドベンチャーエリア」が昨年度構築したエリアでありましたが、ここに加えて新たに、「相談エリア」、「出展エリア」、そして「アウトドアエリア」を追加いたしました。なお、このアウトドアエリアですけれども、こちらは現時点では準備中でありますので、10月にオープン予定となります。
続いて、新たに開始するサービスを、それぞれ御紹介させてください。まずは「相談サービス」であります。メタバース空間では、アバターで安心して相談でき、プライバシーに配慮した鍵付きの部屋も用意してあります。こうしたメタバースの特性を活用し、ヤングケアラーや性的マイノリティの方々等、対面で相談するには抵抗を感じる方も、オンラインで気軽に相談いただけるようにしたいと思います。この相談エリアは、プライバシーを確保できる「鍵付き相談室」、大勢で和やかに意見交換ができる「グループワークルーム」、あるいは開放的な気持ちで会話ができる「オープンテラス」の3つのタイプを御用意いたしました。相談の内容に応じて使い分けていきたいと思っています。
次に、「出展エリア」であります。出展エリアでは、企業が出展ブースを設けて、自社のPRや商談を行うことができる所であります。例えば、11月以降に予定している企業説明会におきましては、県内企業がブースを設置して自社のPRを行います。これに対し、ブースを学生が訪れていただき、そして学生たちと(県内企業が)交流するということができます。企業の担当者も学生もアバターを通じて交流するので、対面の面接より、気軽に対話ができるのではないかと考えています。
そして、先ほど申し上げた「アウトドアエリア」ですけれども、10月オープンに向けて、現在、最終仕上げを進めているところであります。埼玉県内のアウトドアの魅力について発信してまいりますので、お楽しみにお待ちいただきたいと思います。
それでは、実際にアバターを介した相談とはどんなものか、具体的なイメージを持っていただきたいと考えており、これから私が、相談員になってバーチャル埼玉でのやり取りをお見せいたしたいと思います。
(モニターを示しながら)ちなみにこれが相談ルームであります。
(メタバース空間をモニターで表示し、相談デモを実演)
知事(アバター)
こんにちは。
相談者(アバター)
こんにちは。
知事(アバター)
バーチャル埼玉のメタバース相談にお申し込みをいただき、ありがとうございます。私が相談員の大野です。よろしくお願いいたします。
相談者(アバター)
よろしくお願いします。
知事(アバター)
御相談に入る前に、今回どうして、メタバース相談にお申し込みいただいたのか、伺ってもよろしいでしょうか。
相談者(アバター)
はい。実は、以前から誰かに悩みを相談したかったんですけど、自分は初対面の人の前だとすごく緊張してしまうので、話したいことをきちんと話せるか自信がなかったんですよね。それに、こんなにつまらないことで悩んでいるのかと思われるのも気になって相談に行くのが怖かったんです。
知事(アバター)
そうでしたか。メタバースだったら相談できると思われたんですね。
相談者(アバター)
メタバースなら、お互い顔を見せずに相談できると聞いて、それなら恥ずかしくないし、わざわざ役所まで行かなくても、自分の部屋から相談ができるので、思い切って申し込みました。
知事(アバター)
なるほど。役所には高いハードルがあるということでしょうか。今まで誰にも相談できずに大変な思いをされてこられたのですね。でも、このメタバース相談室はいろいろな事情があって、なかなか相談にお越しになれない方々のためのものです。是非リラックスして、何でも遠慮なくお話をいただきたいと思います。(相談デモ終了)
知事
こんな形で、メタバースの利点を生かした相談サービスを、提供してまいりたいというふうに考えています。
最後に、順次、今後実施予定のサービスも含め、本年度実施されるサービス、あるいはイベントを御紹介したいと思います。このバーチャル空間の中のイベントですけれども、8月1日より、若者自立支援のサービスを実施させていただいているところでございますけれども、9月には先ほど御紹介したイベントであったり、「メタバース婚活イベント」の2つの事業、そして10月には、オンライン上でのこども・若者の居場所となる「バーチャル・ユースセンター」等、4つの事業を予定しております。その後も、「SAITAMA社会貢献プロジェクト成果発表」であったり、「孤独・孤立対策推進イベント」等を予定しております。メタバースの活用は官民ともに、まだまだ発展途上段階であり、試行錯誤を重ねながら、効果的な活用方法を模索している段階であります。本県も、利用者の利便向上や政策目的の達成度、費用対効果等の観点から様々な行政サービスにおけるメタバースの有効性を検証させていただきたいと考えています。
知事
次に、「窓口キャッシュレス決済を拡大します」であります。埼玉県では、DX推進の一環として、窓口におけるキャッシュレス化を段階的に進めております。まず第1ステップとして、平成30年度に、近代美術館等の6施設の使用料にキャッシュレス決済を先行で導入いたしました。第2ステップとして、昨年10月よりキャッシュレス決済を開始し、間もなく1年を迎えるところであります。キャッシュレス決済の利用率は98パーセントとなっており、おかげさまで、多くの県民、事業者の皆様に御利用いただいております。このたび、今度は第3ステップとして、これまでは現金で収受していた手数料や使用料等についても、新たにキャッシュレス決済を導入することといたしました。これまでは現金の決済ではなく証紙で行ってきたものを、キャッシュレス決済にしましたが、今回は現金で収受している手数料・使用料等もキャッシュレス決済といたします。新たに導入する県の施設ですが、(パネルを示しながら)こちらにございます13の保健所、男女共同参画推進センター、環境科学国際センター、あるいは産業技術総合センター等であります。手数料及び使用料を合わせて約110の手続に対応いたします。なお、今回導入する窓口では、手数料や使用料等についてこれまでとは異なっていて、現金収納により対応してきたところでありますので、引き続きキャッシュレス決済と並行して、現金収納も併用させていただくといたします。是非、これらの施設においても、キャッシュレス決済を御利用いただくようお願いいたします。
次に、窓口キャッシュレス決済ブランドの拡充であります。現在、利用可能な支払方法は4種類、クレジットカード、デビットカード、そして電子マネー及びコード決済であります。そのうち、クレジットカードとデビットカードについては、これまでは、ビザ(Visa)とマスター(MasterCard)の2種類でありました。そのため、その他の決済ブランド、具体的にはJCBが利用できるようにならないかとの御要望を多く頂いておりました。そこで10月1日(火曜日)からJCBの利用が可能となるようにいたしました。同時に、JCBだけではなく、アメックス(American Express)、ダイナースクラブ(Diners Club)の利用も可能となり、いわゆる5大国際ブランド全てのクレジットカードが使えるようになります。これらはこれまでの証紙廃止に伴うキャッシュレス決済窓口と、先ほど御紹介した今回新たに拡大する保健所等の窓口、どちらも同じく利用可能となります。ただし、サービスの開始は10月1日からであります。9月中はまだ利用できませんので、御注意いただきたいと思います。今回の県施設の窓口でのキャッシュレス決済の拡大、また、決済ブランドの拡充によって、県民の皆様の更なる利便性の向上を図ってまいります。身近なキャッシュレス手段を御用意いただき、是非とも御利用いただけるようお願い申し上げます。詳しくは県のホームページを参照いただきたいと思います。
日経
まず、メタバースの関連で幹事社から2問質問させていただきます。埼玉県のメタバースの強みとは何か、各都道府県でのメタバース活用というのは進んでいると思うのですけれども、特に埼玉の強みとする部分は何かというところを、知事の考えをお伺いできますでしょうか。
知事
御指摘のとおり、他の自治体におきましても様々な形でメタバースを活用されていると理解しています。他方で、これだけ大規模なメタバースの空間を利用したというのは全国でも初めてのことでございますので、そういった意味で、これまで県の魅力の紹介については多くの方々に利用していただいたというのが、私どものこれまでの良かったところだったと思っています。他方、昨年も申し上げたかもしれませんけれども、まだまだメタバース空間というのは、いろいろ有名にはなっていますけれども、どういう活用方法が特に行政において良いのかというのは確立されたものが残念ながらないと考えています。そこで、これまで魅力発信から始まりましたけれども、今後、様々な要素を活用しながら、現時点ではトライアンドエラーみたいなところがありますので、様々な試行をしながら今後の活用方法を、特に県民の皆様にとって何が最もサービスとして良いのかといったことを測っていきたいと思いますので、今後、引き続き、これらの我々の良い点はあると思いますけれども、良い点・悪い点を明確にしていきたいと考えています。
日経
一部重複してしまうかもしれないのですけれども、今回新たに3機能を拡張したということで、県民であったり、あとは企業であったり、具体的にどういう声が上がって拡張に至ったのか、この辺りがもしあればお伺いしてよろしいでしょうか。
知事
現時点で県民の皆様からメタバースにおいてこういったことをやってほしいというのは、具体的に聞いていないわけではありますけれども、先ほど申し上げたとおり、様々な形で導入させていただくことによって、今後、県民の皆様の様々な反響、あるいは実績を見ていきたいと考えています。
NHK
バーチャル埼玉の相談エリアのところで質問させてください。とてもかわいい知事のプレゼンでですね、イメージが湧いてきまして、ありがとうございます。この9月に入りまして、夏休みも終わって、やっぱり今不登校問題というのもすごく問題になってきてると思うのですけれども、そういう意味では今までの魅力発信とは違う意味合いを今回相談エリアは持ってくるのかなというふうに感じたのですけれども、知事がこういった相談エリア、アバターの空間が持つ意味をどういうふうに捉えていらっしゃるか、今後期待されるところを教えてください。
知事
先ほどのバーチャル空間での相談を見ていただいて、何となくイメージが湧いたと、ありがとうございます。私もかわいさを売りにしておりますので、大変光栄であります。メタバースの空間において、おそらく2つの良いことがあるのではないかと思っています。1つ目は、これは不登校の子たちに限るわけではありませんけれども、特に若い方々にとっては、こういったデジタル空間は、非常に馴染みが深いと言うのでしょうか、実際彼らが行ってるゲーム等も含めて、そういったこれらのデジタル空間に対して馴染みが深い、ある程度ハードルが低いと言うのでしょうか、そういった意味では、少なくとも私のような年齢の者が考えるよりも入りやすいのではないか、また、こういったところでやることによって、話題性も含めてですね、多くのこれまでアクセスしにくかった、特に若い方々にアクセスができるのではないかと、これが1つ目の良いところだと思っています。そして、2つ目はですね、アバターというものを介してですね、プライバシーに配慮する、もしくは仮にプライバシーが完全に保護されていないような状況であったとしても、自分が直接顔を出すとなかなかしゃべれない、そういった方々、あるいはその相談の中には個人の身の上に関わってですね、大変深刻なものもあります。それがカミングアウトすることなしに相談ができるということはとても良いことだと思いますし、また先ほど申し上げた、鍵付きの相談だけではなくて、グループで議論するときにも、自分は深刻な問題を抱えて身分や自分の素性を明らかにできないけれども、しかしグループで話ができ、共に悩み等を共有できるということで、そういった匿名性、この2つが私は優れたところだというふうに考えています。今までは、どちらかと言うと埼玉県の魅力を提供するということで前者の部分でしか利用してこなかったのですが、これからは相談とかいう形で後者の部分で、これゆくゆくは、先ほど孤独・孤立(対策推進イベント)とか、一部これから予定されているという話もございましたけれども、孤独・孤立は、もちろん不登校をしてるようなこどもたちもいますけど、それだけではなくて、より幅広いが根っこは似たようなところがあるので、そういったところで議論をしていただけると私は良いのではないかというふうに考えています。
時事
キャッシュレスの方についてお伺いしたいのですけれども、証紙廃止に伴ってキャッシュレスを導入していたかと思うのですけれども、県民の利便性向上と現金管理の省力化とかを狙っていたかと思うのですけれども、証紙廃止後、キャッシュレスを導入して何か新たに分かったメリットとかデメリットとかはありますでしょうか。また、キャッシュレスを使えない人向けに一部でコンビニ払いとかも対応していたかと思うのですけれども、どれぐらいの割合でキャッシュレスを利用していたのか分かれば教えてください。
知事
(令和6年度第1四半期キャッシュレス利用率は)98パーセントであります。キャッシュレス決済については、キャッシュレスという名前がちょっと非常にミスリーディングなのですけれども、先ほど申し上げたように、(昨年度は)証紙を買っていただいた、つまり元々現金で決済していなかったところでありますので、キャッシュがキャッシュレスになったわけではないのですけれども、証紙からキャッシュレスになることによって、一旦証紙を買って、それを持ってきて、貼り付けて、そして提出して、そこに判子や印鑑押してもらってというこのプロセスが、(キャッシュレス決済の)1回のプロセスで済むようになったということでは利便性が高まったというふうに考えています。他方、今回は、ちょっと改めて申し上げますけれど、今回は、キャッシュで頂いた部分をキャッシュレスにするということが含まれていますので、そこで今回は現金収納も並行するということなので、多分、先行したものよりは割合は高くならないのではないかと思っています。
時事
導入後に何か新たに分かったこと、導入してみて何かトラブルとかって、何か特には生じたりはしなかったですか。
会計管理者
やはり、今回JCBカードを追加させていただきましたけれども、当初はそれ以外(のクレジットカード)で十分かと思っていたところ、JCBカードしかお持ちでない方が想定よりも多く、また要望も多く頂きましたので、それについては、1年後となりましたけれども追加させていただいたということです。
時事
JCBカードの要望が多かったので、それを追加したという(ことでしょうか。)
会計管理者
そうですね。なお、利用率につきましては、先ほど知事が申し上げましたように、98パーセントということで、多くの方に御協力いただいているということでございます。
日経
今年の夏スタートした埼玉県の農産物のPR活動について、お伺いしたく存じます。埼玉の農産物の魅力を東京都内に発信する「近いがうまい埼玉産」という活動を今年の夏スタートしました。物流コストの上昇であったり、ドライバー不足という問題は、これは農作物の輸送においても同様でございまして、そういった点で埼玉県産品のプレゼンスを逆に高めるような(取組)とも見ることができると思います。県産品の今後の可能性についてどのように考えるか、また、PR活動で注力するポイント等をお伺いしたいです。
知事
埼玉県は大消費地である首都圏のど真ん中に位置する、こういった立地上の優位性があります。そこで、「近いがうまい埼玉産」をキャッチフレーズとして、県内だけではなくて、首都圏全体を相手にした地産地消の推進を進めているところです。ちなみに、この「近いがうまい(埼玉産)」の意味なのですが、1つは「産地に近くて新鮮ですよ」ということ、それから2つ目は「生産者の顔が見える」ということ、3つ目は「輸送距離が短いので、環境にやさしい」、この3つをメリットとしてPRさせていただいています。特に今回のプロモーションでは、これまでの「近いがうまい(埼玉産)」とどう違うかというと、今年4月からトラックドライバーの時間外労働時間の制限が始まりました。そこで、遠方の産地から首都圏まで1日で荷物が到着しないとか、そのための今度はコストが上乗せされて高くなるとか、そういった意味で、今後、埼玉県産の様々な農産物のニーズが首都圏でこれまで以上に高まるであろうというふうに考えたところから、このタイミングで実施させていただいたというものであります。したがって、可能性は、昔からある可能性も広がっているということであります。今後、年3回の実施を予定しており、第1弾は今回の梨の「彩玉(さいぎょく)」を目玉として、野菜ソムリエの方に来ていただいて、説明していただく、そして、試食をするという広報を実施しています。そして、今回、先ほど申し上げたように、近いところ、「近くてうまい」ということをアピールしてまいりましたけれども、今回(のプロモーションを)やってみて、1つ興味深かったのは、実は出張や旅行等で首都圏から地方へお出かけになる際に埼玉産農産物をお土産として利用する、こういったことも想定しました。また様々な、これ農林水産物全部そうですけれども、実は1回、東京に集まってからもう1回地方に行くという構図もあるので、やはり輸送距離というものが我々にとってメリットになるということになります。そこで、羽田空港の国内線ターミナルにある店舗でもこのキャンペーンを実施してみました。羽田空港の店舗では、試食した彩玉のあまりの美味しさに驚いて、5キロ箱、これを買っていく、そういう方もおられました。今後、秋野菜やいちごのシーズンにも実施する予定なので、是非、首都圏の皆様に、おいしくて新鮮な「近いがうまい埼玉産」を味わっていただくとともに、様々な販路の拡大も考えていきたいと思ってるところであります。
時事
農産物のお話にちょっと絡むのですけれども、今、米不足で、スーパーにお米が売ってない状況かと思うのですけれども、解消の目途とか、知事の御意見があればお伺いできればなと思います。
知事
昨年、ここでも御紹介させていただきましたけども、白未熟粒(しろみじゅくりゅう)というものが発生したことによって、民間在庫が少なくなったと言われています。その上で、確かに一部地域で供給が途絶える等のこともあって、米の品薄感が高まりました。それに加えて、米の在庫が最も少なくなるのは、端境期の8月なのですが、この時期に南海トラフ(地震)臨時情報だとか、台風等で、いわゆる買い込み需要が発生して、結果となって、店舗において見られなくなったといったこともあったというふうに理解しています。国によれば、米が店頭で品薄となっていることについては、新米が出回る今月にも解消するだろうというふうに見通しが示されています。実際、埼玉県でも令和6年産の米の生育はおおむね順調であり、8月の中旬頃から新米の収穫、あるいは出荷が既に始まっています。9月に入って、今では、県内の直売所でも新米の発売も始まっているので、私は品薄感(については)早晩(そうばん)、無くなるものだというふうに期待していますし、是非、県民の皆さんには、おいしい埼玉県産米がすぐ出てきますので、新米のうちに是非、御賞味いただきたいと思います。
日経
埼玉県庁舎の建替えについて、先日、さいたま市の清水市長が、「現在での場所での建替えを求める」という要望を出しました。その際に、ゼロベースでの議論であることを前提とした応答をされたかと記憶しているのですけれども、改めて現時点での知事のお考えというのを御説明いただければと思います。
知事
さいたま市長からは、御指摘のとおり、「再整備した後の県庁舎の位置については、引き続きこの現在地とすること」、そして、「さいたま市民・団体等の声を聞いて反映すること」を内容とする要望書を受け取りました。県庁舎再整備の位置については、さいたま市の市役所についても、さいたま新都心地域への移転を決められた際、これのときと同じだと思いますが、地域の皆様から幅広く御意見を伺いながら、ゼロベースで検討するべきものと考えています。そこで、我々といたしましては、7月8日から8月7日までの1か月にわたって、県内に住所を有する方及び通勤通学されている方を対象として、県庁舎再整備に関するアンケートを実施して、この県庁舎の位置について御意見を頂きました。そして、今後、外部有識者や県行政に深く関わりのある団体の代表者からなる会議体を新たに設置して御意見をお伺いしたいと考えています。そこで、その中の一環として、さいたま市から頂いた御意見、御要望については、他の県民の皆様からの御意見と同様に、丁寧に扱わさせていただきたいと思っております。なお、今年度中に県庁舎の位置につきましては、その方向性をお示しできるようになると考えています。
埼玉
小鹿野警察署についてです。小鹿野町と秩父市吉田地域を管轄している小鹿野警察署が廃止され、秩父警察署へ統合する計画が進められていることが明らかになりました。小鹿野町の森真太郎町長は町としての今後の対応について、「知事や県警本部長に対して、廃止反対の方向で要望を行っていく予定である」というお話をされました。この統合計画について、現時点での受け止めと要望への今後の対応について、知事のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
知事
小鹿野警察署の秩父警察署への統合については、警察本部から事前に説明いただいております。警察本部の方からは、小鹿野警察署と秩父警察署を統合することによって、警察署の事案対応能力の向上等が図られるとの説明を受けています。こういった統廃合につきましては、当然、治安が課題となりますので、警察本部においてその必要性等、慎重に検討いただく必要があると考えますが、ただ、その検討に当たっては、やはり地元の声を丁寧に聞く必要があると考えたことから、先ほど申し上げた事前に説明を受けた際には、警察に対して、丁寧な対応を行うよう、地元対応を行うよう求めたところでございます。現時点で、小鹿野町長から具体的に、もちろん抽象的なものも含めてですね、何らかの御要望を頂いたわけではありませんけれども、仮に要望を頂いた場合には、内容をよく精査し、適切に対応してまいりたいと思いますが、先ほど申し上げたとおり、県のスタンスといたしましては、県警察において、その必要性、慎重に検討するべきだけれども、その際には、地元に丁寧に対応するべきというものであります。
朝日
先日の知事会見で、9月4日に予定されている関東大震災の際の朝鮮人虐殺被害者の方の追悼行事にメッセージを送ることについて、前向きに検討します、というお答えだったかと思います。追悼文の送付等、その後の対応について教えてください。
知事
8月27日の会見のことだと思いますけれども、その際には、さいたま市内で開催される追悼式に対して、実行委員会主催者の方から要請がありましたので、庁内で前向きに検討するというふうにお答えをしたつもりであります。そこで、この追悼文を送ることといたしまして、9月1日付けで主催者に発送いたしました。内容につきましては、主催者からの追悼メッセージという依頼もありましたので、県として、「関東大震災で犠牲となった全ての方に哀悼の意を示す」という趣旨で、追悼文をお送りさせていただきました。
朝日
具体的な文言について、ここでもう少し詳細にお伺いすることはできますか。
県民生活部
メッセージにつきましては、基本的に主催者にお送りしておりますので、ここで内容を明らかにすることは差し控えたいと思います。
朝日
東京の小池知事は、関東大震災の際の朝鮮人虐殺という史実、歴史上の事実に対して、様々な研究があるということ等と言って、明確な態度とか見解はお示しになっていません。一方で、大野知事は、今回被害に遭われた朝鮮人の追悼行事に対するメッセージという形で、もうメッセージを送られたわけですけども、そのメッセージを送るに当たって、関東大震災の際の朝鮮人虐殺というその史実をどのように踏まえて、今回のメッセージをお作りになったのか、その根拠と言いますか、事実があったかどうかというのは、小池知事は明確な態度を示していない一方で、大野知事は今回追悼行事に対してメッセージを送られているわけですよね。関東大震災時の朝鮮人虐殺という史実をどういうふうに捉えているのかという見解を教えてください。
知事
まず、追悼のメッセージを主催者から頂きたいと、こういったお話をもらいました。私が追悼文なり追悼メッセージという時には、やはりその失われた生命を悼みですね、その御霊(みたま)が安らかであることを祈念する、これが追悼文としての意味合いだというふうに考えます。そうだといたしますと、やはり県としては、この9月1日というのは関東大震災の、決して風化してはならない日ですから、そういった日に関東大震災で犠牲となった全ての方に哀悼の意を示すということで、追悼文を送ったものであり、今お話したその事実関係とかですね、責任とか、そういったものとは何ら関係がない、というふうな形で、御霊に対して、私どもといたしましては、安らかであることを祈念したというものであります。なお、改めて申し上げれば、これは関係が直接はありませんが、前回の会見でも申し上げましたけれども、デマ情報に基づいて朝鮮人に対する虐殺があったということについては、痛心に堪えないものであります。そしてそれは、県史にも、既に著(あらわ)れているものでございますので、その県史に基づき、我々といたしましては、痛切(後に訂正:痛心)に堪えないという見解を表明させていただいたものであります。
朝日
去年の会見でも同様の趣旨の質問が出た際に、知事のお答えとして、虐殺で犠牲になった方々も含め、関東大震災で犠牲になった全ての方々に対して、謹んで哀悼の誠を捧げたい、というふうにおっしゃったかと思います。今回お寄せになった追悼のメッセージについても、この虐殺で犠牲になった方々も含めという趣旨はお変わりないということでよろしいですか。
知事
関東大震災で起きた(後に修正:犠牲になった)全ての方という場合に、先ほど申し上げた、県史でも認めておりますので、亡くなられた全ての方には含まれるというふうに理解していただいてよろしいと思います。(終)
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください