中学校卒業者の高等学校等進学率及び高等学校卒業者の大学等進学率は過去最高
(平成16年度学校基本調査結果速報から)
1 はじめに
学校基本調査は、学校教育行政に必要な学校に関する基本的事項を明らかにすることを目的とする調査で、昭和23年から毎年実施されています。
本稿は、先日公表された、本年5月1日現在の埼玉県の調査結果速報をとりまとめたもので、確定値は平成16年12月頃文部科学省から公表される予定です。
2 概況
各学校区分ごとの概況は表1のとおりとなっています。
今年度の特徴として、昨年度21年ぶりに増加に転じた小学校の児童数が再び減少に転じ、中学校・高等学校の生徒数も引き続き減少しました。
図1 園児・児童・生徒数の年度推移

3 卒業後の状況
(1)中学校
平成16年3月の卒業者数は68,227人で、前年より157人(0.2%)減少し、平成2年3月から15年連続で減少しています。進学状況をみると、高等学校等進学者は66,850人で、前年より28人(0.04%)増加し、進学率は98.0%(調査開始以来最高)で0.3ポイント上昇しました。就職状況をみると、就職者総数は473人で、前年より23人(4.6%)減少し、就職率は0.7%で前年(調査開始以来最低)と同率でした。
(2)高等学校(通信制高校卒業者を除く。)
平成16年3月の卒業者数は60,155人で、前年より2,389人(3.8%)減少し、平成9年3月から8年連続で減少しています。進学状況をみると、大学等進学者は27,016人で、前年より438人(1.6%)減少しましたが、進学率は44.9%(調査開始以来最高)で1.0ポイント上昇し、平成3年3月から14年連続で上昇しています。就職状況をみると、就職者総数は7,830人で、前年より69人(0.9%)増加し、平成4年3月から12年連続で減少していましたが、増加に転じました。就職率は13.0%で前年より0.6ポイント上昇し、昭和57年3月から23年ぶりに上昇しました。今年度から新たに調査項目に加わった「一時的な仕事に就いた者」は2,878人で4.8%でした。
表1 総括表(国立・公立・私立)

4 長期欠席者数の状況
(1)小学校
理由別長期欠席者数(年度間30日以上)は、2,734人で、内訳は「病気」1,055人、 「経済的理由」1人、「不登校」1,431人、「その他」247人でした。
表2 小学校の理由別長期欠席者数(国立・公立・私立)
小学校における不登校児童数の推移は図2のとおりです。
小学校の不登校数は昨年度より減少しました。
図2 小学校不登校数

(2)中学校
理由別長期欠席者数(年度間30日以上)は、6,743人で、内訳は「病気」565人、「経済的理由」6人、「不登校」6,047人、「その他」125人でした。
表3 中学校の理由別長期欠席者数(国立・公立・私立)
中学校における不登校生徒数の推移は図3のとおりです。
中学校の不登校数は昨年度より減少しました。
図3 中学校不登校数