第55回 埼玉県統計グラフコンクール
1 はじめに
埼玉県では、毎年「統計グラフコンクール」を開催しています。
このコンクールは、統計への理解と関心を深め、統計の表現技術の向上を目的として実施しているもので、今年で55回目を迎えます。
毎年、小学生、中学生を中心にして500点以上の応募があり、特に優秀な作品は、全国コンクールに出品されます。
2 募集の対象
募集の対象は幅広く、小学生以上の埼玉県民の方ならどなたでも応募できます。
応募区分は学年などによって、次の6部門に分かれています。
第1部………小学校1,2年生 第2部………小学校3,4年生
第3部………小学校5,6年生 第4部………中学生
第5部………高校以上の生徒・学生及び一般 パソコン統計グラフの部……小学生以上
パソコン統計グラフの部は、1990年(平成2年)から設けられた比較的新しい部門で
す。この部門では、学年や年齢で区分を分けずに、小学生から大人まで、同じ部門の中で審査されます。
創設された頃は、応募が少なかったのですが、パソコンが普及するにつれて応募点数も増え、今では毎回50点以上の応募があります。
3 作品のテーマ 作品のテーマは自由です。 統計グラフを使っていれば、日常生活、学校生活、社会の出来事など、何を選んでもかまいません。 ただし、小学校1年生から4年生の方は、自分で 観察・調査した結果をグラフにしてください。
右は、地元の祭りをテーマにした小学2年生の作品です。 祭りについて、クラスでアンケートをとった結果 をグラフにした力作です。 ちょうちんやうちわを使ったグラフが楽しく、見る | |
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人を引きつけます。 第54回埼玉県統計グラフコンクール
小学校低学年では、このような身近な題材を明る 第1部 1等
く表現している、楽しい作品が多くなっています。 川越市立山田小学校2年 鹿倉 佑一
小学校高学年になると、身近な題材のほかに、
社会的な問題をテーマにしたものまで、幅が広がってきます。 各部門の中で応募数が最も多く、表現技術の高い作品が多く見られます。 近年の応募作品は、どの部門の作品も、問題のとらえ方や視点を工夫したすばらしいものが多く、毎年着実に表現技術が向上しているようです。 右は、昨年の夏に大変心配された電力不足を題材 に取り上げた、小学校4年生の4人の合作です。 テーマ性、表現力ともにとても優れており、子 供たちの問題意識の高さに感心します。 | |
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このように、5人までのグループで1つの作品 第54回埼玉県統計グラフコンクール
を作って応募することもできます。 第2部1等
川越市立中央小学校
応募できる作品のサイズは、72.8p×51. 4年 戸部 舜太 ・
浅野 由騎
5p(B2版)と、とても大きいため、特に小学 坂口 直哉 ・
高橋 一石
生の児童が1人で作成するのは大変なことです。 (全国コンクール 入選)
クラスの仲間とテーマについて話し合いながら、
力を合わせて大作を完成させるのも楽しい経験となるでしょう。
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次に紹介するのは、小学校5年生の作品です。 小学生とお年寄りの両方に質問をして、意識の 違いをわかりやすくグラフにまとめた作品です。 構成がとても工夫されており、文字がとても読 みやすく、イラストも上手にかけています。 ソフトな色合いで、とてもやさしい感じのグラフ ができあがりました。
一方、中学生になると、環境問題や戦争などの 社会的なテーマの割合が高くなります。 昨年は、犯罪や携帯電話をテーマにした作品が 多くみられました。 | |
第54回埼玉県統計グラフコンクール
グラフの描写技術のレベルは、格段に高くなり
第3部1等 川越市立川越小学校
ますが、深刻なテーマが多いためか、黒や紺色な
5年 内田 瑛子
ど、暗い色調の作品が目立つようになります。
(全国コンクール入選)
左は、犯罪をテーマにした中学校1年生の作品です。
配色を工夫した鮮やかな色彩が、見る人を引きつけます。レタリングもきれいに書けて
おり、表現技術の高い作品です。
第54回埼玉県統計グラフコンクール 第54回埼玉県統計グラフコンクール
第4部1等 川越市立初雁中学校 パソコン統計グラフの部 1等
1年 川畑 彩乃 川越市立中央小学校
(全国コンクール 入選) 5年 稲原 郁 ・
相原 菜摘
右は、パソコン統計グラフの部1等で、小学校5年生2人の合作です。
題名の「地震」という文字が、揺れている感じがして工夫されています。
パソコン統計グラフの部では、それぞれのグラフを紙に印刷して台紙に貼り付けるという作品が多いのですが、この作品は、大きなグラフを分割印刷して、それを貼り合わせるという新しい手法で仕上げています。
この部門への応募作品は、やはり、パソコンやインターネットの利用状況についてのテーマが多く見られます。
4 グラフの作り方
グラフの作成にあたっては、まず、子供たちが日ごろ疑問に思っていることや関心のあることの中から、テーマを決めます。
そして、決まったテーマにしたがってデータを集めます。
データの収集は、クラスのみんなにアンケートを取ったり、新聞や本を調べたりしますが、最近では、インターネットを利用する場合も多いようです。
データを集めたら、分類・整理して、グラフにまとめます。
ここでまず、注意しなければならないのは、グラフの選択を適切にするということです。 棒グラフは数量の比較、円グラフは構成割合を表すなど、それぞれのグラフの特性を考えて、適切なグラフを選択しましょう。
また、応募作品の中には、単位が抜けていたり、目盛りの出発点に0が描かれていなかったりする作品が見受けられますが、グラフコンクールでは、審査のときに減点されますので注意が必要です。
最近では、「総合的な学習の時間」を活用して統計グラフの作成に取り組む学校が見られるようになりました。
グラフコンクールは、統計知識の普及と統計表現技術の向上を目的としていますが、子供たちが統計グラフを作成する過程で得るものはとても大きいようです。
5 第55回埼玉県統計グラフコンクールの作品を募集しています
みなさんもチャレンジしてみませんか。たくさんの御応募をお待ちしています。
<応募区分>
第1部………小学校1,2年生 第2部………小学校3,4年生
第3部………小学校5,6年生 第4部………中学生
第5部………高校以上の生徒・学生及び一般 パソコン統計グラフの部……小学生以上
<課 題>
各部とも自由です。ただし、小学校1〜4年生の皆さんは、自分で観察・調査した結果をグラフにしてください。
<用紙の大きさ> B2判(72.8p×51.5p)
<応募上の注意>
・紙質、色彩は自由ですが、裏に板を張ったり、表をセロハンなどでおおったものは認められません。
・作品の裏側に、応募区分、表題、郵便番号、住所、氏名、職業(児童・生徒・学生の場合は学校名及び学年)、年齢を明記してください。
・グラフの基礎になった資料(数字のデータ)をB5判又はA4判の用紙にまとめ、必ず添付してください。
・1人の応募点数は制限しませんが、2枚以上にわたる「シリーズもの」は認められません。
・共同作品の応募もできますが、5人以内で作成してください。
<応募締切> 平成16年9月6日(月) ※必着
<入賞者など>
・各部門ごとに入賞作品を決定し、入賞者に賞状・副賞を贈ります。
また、上位入賞作品は、全国コンクールに出品されます。
・入賞作品は、作品集を作成し、県内の学校などに配布します。
・応募者全員に参加賞を贈ります。
<応募・問い合わせ先>
埼玉県総務部統計課総務普及啓発担当
〒330-9301 さいたま市浦和区高砂3−15−1 電話048-824-2111 内線2304