トップページ > 県政情報・統計 > 県概要 > 組織案内 > 企画財政部 > 企画財政部の地域機関 > 秩父地域振興センター > ちちぶ乾杯共和国の酒蔵見学 vol.5 秩父麦酒 様
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掲載日:2021年12月21日
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【取材日:2020年9月16日】
秩父市街地から車で約30分、秩父市下吉田地区に「秩父麦酒醸造所」(以下、「秩父麦酒」(ちちぶビール))はあります。下吉田地区は、周囲を山に囲まれた自然豊かで、ブルーベリーやいちごなどの栽培が盛んな地域です。
「秩父麦酒」は2017年10月に醸造を開始し、まもなく3年を迎えます。
【周囲を山に囲まれた自然豊かな下吉田地区】
秩父麦酒では、定番商品4種類、準定番商品4種類のほか、季節に合わせて数種類のビールを醸造しています。
「かわいい“熊”のイラスト」と「華やかな香りで飲みやすい」のが「秩父麦酒」の特徴です。
今回、秩父麦酒の代表で醸造責任者の 丹 広大 さんに工場内を案内していただきました。
最初に見せていただいたのは、銅でできた赤褐色に輝く仕込み釜です。
左側のタンクでは、破砕した麦芽と温水を混ぜ、熱を加えて粥状にする「糖化」と呼ばれる工程が行われます。
次に、右側のタンクで、粥状にしたものをろ過して、麦芽と麦汁に分けます。この工程が、「すっきり」とか「コク」という味わいに影響するので、秩父麦酒では、丁寧に3時間半ほど時間をかけるのだそうです。
その後、麦汁を左側のタンクに戻して、煮沸工程へ。ここで、ビールの苦みや香りを特徴づけるホップの一部が投入されます。投入するタイミングや量、品種などをコントロールすることで、苦い部分を強調せずに、華やかな香りを引き出すよう工夫しているそうで、まさに、醸造家の腕の見せ所です。
煮沸が終わった麦汁は冷却され、隣の部屋の酵母が入ったタンクへ。発酵工程で、麦汁に含まれる糖分が、酵母の働きによってアルコールと炭酸ガスに分解された後、熟成期間を経て、ビールは出来上がります。
酵母の種類によって、発酵・熟成期間は異なりますが、エールと呼ばれる酵母の場合は約1か月、ラガーと呼ばれる酵母の場合は約2か月、タンクの中で発酵・熟成させます。
秩父麦酒では、発酵工程でも段階的にホップを投入しているのが特徴だそうです。
また、いちごやりんごなどのフルーツで香りづけをする場合は、発酵工程の最初に加えます。
【発酵・熟成に使うタンク(1,000リットルのタンクが8本あります)】
出来上がったビールは、瓶や樽に詰められて、出荷されます。
~会社の名前は「秩父麦酒」~
北海道出身の丹さん。
「会社の名前を決めるとき、ビールのロゴや商品名で使っている私自身の愛称である ”熊”にちなんで「白熊麦酒」にするか、秩父の地名から「秩父麦酒」にするか、2つの選択肢がありました。でも、この会社は、いずれ秩父に返すというか、いずれ秩父の人に、誰か継いでもえらえる人がいればいいと思っていたので、迷わず「秩父麦酒」にしました。」
創業から3年足らずでスタッフが6人に増え、また、多くの人に認知されるようになったのは、「イベントなど、いろいろな活動に仲間入りさせていただいたこと」、そして「秩父の包容力、一体感が大きい」と話してくれました。
~ビールが苦手な人にも飲んでもらえるビールを造る~
「ビールの苦みが苦手だからビールを飲まないという人は結構います。でも、『秩父麦酒の"熊”のイラストがかわいい!』そんなとこから、ビールに興味を持ってもらえたらいいと思っています。」
そして、「『飲んでみたら、秩父麦酒は飲めました!』と言ってもらえたらうれしい。」と丹さん。
ビールが好きな人だけではなく、ビールが苦手な人であっても、「華やかな香りで楽しめる」「苦くなくて飲みやすい」。そして、ビールやイラストの種類がたくさんあって、「選ぶのが楽しい」。
そんな 「飲みやすさと楽しさがあって、人の癒しになれるビール」 を目指しているのだそうです。
~創業して3年、これからの挑戦~
「ミズナラの樽で熟成させたビール(バレルエイジ)は、日本には馴染みがないのですが、今、取り組んでいるんです。」と丹さん。
「すっきりとした味わいというよりは、濃厚なコク、うまみで飲むビール」だけど、「飲み口の柔らかさで飲めてしまうビール」だそうです。
「まずは、1年ものから始めて、将来的には、3年ものや5年ものが美味しく出来たらいいなあと思っています。」
また、「地元産のかぼすやいちご等の素材を使ったビールを、地域の人と連携して造り、地元を盛り上げていきたい。それが、ビールの宣伝にもなるし、地域への興味につながったりするから。」
そして、「いつか秩父産のビールを造りたい。」その一歩として、ホップの試作栽培を始めたそうです。
【ミズナラの樽で熟成中のビール】
取材では、「大手ビールメーカーやクラフトビール仲間との交流」、「地域の人たちとの連携」、「地道な営業活動」などの話もあり、丹さんのビールにかける情熱に胸を打たれました。
そして、「これからもっと設備投資をし、規模を大きくして、今8本あるタンクを20本にまでに増やしていきたい。」と話してくださった丹さん。ますます秩父麦酒から目が離せません。
~秩父麦酒の紹介~
秩父麦酒は、秩父地域の酒販店や土産店等で販売しています。また、秩父市内のクラフトビール店「まほろバル」をはじめ、秩父地域で取り扱っている飲食店等も増えています。さらに、東京都内で秩父麦酒を常設しているクラフトビール店は100店舗以上あります。
イベントにも積極的に出店しています。今後のイベント出店情報やオンラインショップの情報は、下記のURLから確認できます。
【飲み比べができる飲食店もあります】
【イベントにも積極的に出店しています】
【所在地等】
名称:合同会社 BEAR MEET BEAR秩父麦酒醸造所
住所:秩父市下吉田3786-1
工場見学:不可
URL:https://chichibubeer.shop-pro.jp/
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